中古車買い取りのユーポス（有家祐馬社長、大阪市中央区）が、出張査定拠点新設を加速している。加盟店のロードカー（柏原一郎会長、大阪市西区）が１１日、京都市と名古屋市に相次いで新拠点を開設。東京ユーポス（柏原隆宏社長、川崎市高津区）も５月をめどに栃木県小山市に進出する。いずれも出張査定方式で独立店舗を設けないため、低コストでの新規出店を実現したのが特徴だ。大市場の首都圏、中部圏への出店で全国展開を図り、収益拡大とブランドイメージ向上を狙う。
 　ユーポスは１９９５年、大阪南港中古自動車協同組合（現ベイオーク）の一部門として買い取り事業をスタートした。買い取り車両は基本的に、ベイオークなど中古車オークション（ＡＡ）で売却する。９９年に法人化し現在、近畿地区で６６店を展開する。
 　２００８年１０月に東京ユーポス、０９年１２月に九州ユーポス（柏原隆宏社長、福岡県大野城市）を設立。近畿以外への出店を実現した。両社は既存の独立店と異なり、消費者から見積もり依頼を受け、スタッフが自宅などに訪問する出張査定方式で中古車を買い取る。現在まで高実績を残し、今後の事業拡大を視野に全国展開を決めた。
 　名古屋支店（名古屋市中川区）近辺は輸入車ディーラーが多く存在し、交通量が多い。人員は２人体制だが、今後１０人程度まで増員する。人員拡充、買い取り台数拡大に合わせ、独立型店の開業も検討する。
 　京都第一支店（京都市山科区）も出張型だが、独立型店への移行も予定する。人員は４人。京都、名古屋とも月間買い取り目標台数は５０台とした。京都は市場規模に対しユーポス店が少なく、今後京都市内中心部での店舗展開も検討し、多店舗展開による相乗効果で実績底上げを図る。
 　一方、栃木県小山市の店舗は東京ユーポスが運営する。同社は川崎市内の本社が東京都西部、神奈川県、江戸川支店が都東部、千葉県、練馬支店が都北部、埼玉県を主な営業区域とする。今回新設する小山支店で、埼玉、栃木両県をカバーする予定。首都圏は市場が大きいため、地域ではなく支店ごとに個別の消費者に対応する。

［日刊自動車新聞］