自動車保険はどこがいい？選び方をレクチャー

自動車保険を選ぶ際に、「親と同じ会社だから」といった理由で決めている方も少なくありません。

しかし、このような理由で決めてしまうのは少々危険です。自動車保険を選ぶ際に注目すべきポイントは、

自分にはどんな補償がどれだけ必要で、その要件を満たす商品はどれなのか、という点だからです。

今回は、自動車保険の仕組みや自動車保険の種類、自分に最適な保険を選ぶ方法についてご紹介します。

■自動車保険の仕組みって考えたことがありますか？

まず、自動車保険には強制加入の自動車賠償責任保険（自賠責）と任意加入の保険の2種類があります。

自動車事故により他者の生命に損失を与えた場合、自賠責から損害賠償が支払われることになります。

しかし、自賠責の限度額では賄いきれないことも多々あり、この場合に残りを任意保険で補うことができるようになっています。

また、自賠責は人に対してのみ支払われるため、財産（物品）に損害を与えた場合には任意保険だけが頼りとなります。

今回は2種類の保険のうち、任意加入保険に焦点を絞ってご説明します。

■意外と知られていない自動車保険の会社による違い

任意加入の保険には、互助団体による「自動車共済」と、民間の保険会社が運営する「自動車保険」の2種類が存在しています。

《自動車共済の特徴》

民間企業の自動車保険に比べると選べるプランや割引項目の数が少ないですが、

非営利団体に加入する者同士がお互いを助け合うという主旨で運営しているため、

利益が加味されていない分割安となるのが大きな特徴です。代表的なものに「JA共済」、「こくみん共済」、「都道府県民共済」などがあります。

《自動車保険の特徴》

民間企業が営利目的で運営している金融商品のため、非営利の共済と比べると保険料が割高となりますが、

その分サービスがきめ細かく、適用される割引の種類や補償プランも豊富に用意されていて、自分にピッタリのプランを選びやすいのが特徴です。

《自動車保険の会社による違い》

保険と共済の違いだけでなく、自動車保険の中にも各社による考え方や営業形態の違いが存在しています。

以下では、その具体例をとりあげます。

・契約形態

自動車保険の契約形態にはダイレクト型と代理店型の2種類があり、その名の通りダイレクト型は電話やメールでの

契約となるため店舗を持つ必要がありません。そのため店舗型に比べダイレクト型は、経費を安く抑えられる分、保険料も割安となります。

・リスク判断基準の違い

例えば、保険料を大きく左右する項目で使用目的（業務、通勤・通学、日常・レジャー）がありますが、

どこまでが通勤・通学でどこからが日常・レジャーなのか、保険会社によって解釈が異なります

（保育園への送迎は「日常・レジャー」に該当するが、幼稚園への送迎や最寄り駅までの送迎は「通勤」に該当するなど）。

これは一例に過ぎませんが、この他にも事細かに各社それぞれ独自のリスク判断基準が存在しています。

■たくさんある中から自動車保険を選ぶ方法

「自動車保険を選ぶ」ということは、「保険会社を選ぶ」こととは全く異なります。

まず、自分が車を使用する用途や目的を明確にし、それに応じた補償をしてくれる商品を選択することが大切です。

上述したとおり、リスク判断基準が保険会社によって異なっているため、保険会社はどこがいいのか一概には言えません。

そこで、明確にした条件から絶対に譲れない重要なものを対象とし、一括見積サイト等を利用してみてください。

そこから価格で上位３社くらいに絞った上で、さらに細かな条件を見比べます。最終的には金額と希望の条件への

適合度合いのバランスを注視して、どこがいいのか決定するのが良い方法といえます。

どこで契約しても大した差はないと思い込まれがちな自動車保険。しかし、保険会社によって考え方やリスクのとらえ方には

大きな違いがあり、商品や価格にも反映されています。

保険は金融商品である以上、新商品が次から次へと生み出されています。一度納得のいく契約内容が出来上がったとしても、毎年見直すことが大切です。