
車を処分したいときの方法は?費用や手続き、注意点について解説
いろいろな事情によって、これまで乗っていた車を使わなくなるケースがあります。その車を処分するには、どのような方法があるかご存知ですか? この記事では、車を処分する方法と処分にかかる費用、手続きに必要となる書類、処分する際の注意点などについて解説します。
車の処分を考えるケース

車を処分する理由は人それぞれですが、下記のような状況となって処分を検討することが多いようです。
運転免許証を自主返納した
近年、高齢ドライバーによる交通事故が社会問題となっています。高齢になると、身体機能の低下や筋肉の衰え、視野が狭くなることなどが原因で、運転時のミスが多くなります。運転免許証の自主返納制度は、運転免許証が不要になった方や運転に不安を感じるようになった高齢ドライバーが、自主的に運転免許証を返納できる制度です。
運転免許証を返納すると、当然ながら車の運転はできなくなります。車を保有していると自動車税や車検費用などの維持費がかかります。愛着のある車でも運転しないのであれば、手放すことを考えるのが賢明です。
なお、運転免許証を自主返納すると「運転経歴証明書」の交付が受けられます。平成24年4月1日以降に交付された「運転経歴証明書」は、運転免許証に代わる公的な本人確認書類として利用できます。
引っ越しして車を使わなくなった
引っ越しなどで車を使用しなくなったときも、車の処分を考えるタイミングになります。地方に住んでいる場合は、公共交通機関が不便だったり本数が少なかったりするため、時間によっては利用が難しいケースがあります。また、スーパーや病院、役所などの施設が点在しているため、車がないと移動が難しく、どうしても車が必要です。
そのような地方から、公共交通機関が充実している都市部に引っ越すと、車はどうしても必要なものではなくなります。もし必要になっても、レンタカーやカーシェアリングなどを利用する方法があります。そのため、駐車場の料金や税金などの維持費を支払うより安く済むと考えて、車の処分を考えるケースが見られます。
故障の修理費用が高額になるとき
現在の車は耐久性が高いため、定期的なメンテナンスを行っていれば、長く乗ることが可能です。しかし、使用年数や走行距離が増えてくると、部品が経年劣化して故障することもあります。
エンジンやトランスミッション、サスペンションなどの部品が故障すると、走行に支障が出るため修理が必要となります。その修理費用が高額になる場合には、車を買い替えたほうが経済的なことが多いです。
所有者の病気や死亡
高齢になって運転免許証を自主返納するケース以外にも、車の所有者が病気になって運転ができなくなった、また死亡してしまった場合も車を処分する理由となります。特に所有者が死亡して、遺族が車を使用する必要がない場合には、売却または廃車にして処分するのが一般的です。
新しい車への買い替え
新しい車に買い替える場合も、現在乗っている車を下取りに出すか買い取ってもらうかで処分することになります。車を買い替える具体的なタイミングには、次のようなケースがあります。
車検の時期が近づいた
車(乗用車)を新車で購入したときには3年後、以降は2年ごとに車検を受けなければなりません。車の状態や車検を依頼する業者によって異なりますが、整備費用と合わせて10万円以上かかるケースも少なくありません。
使用年数や走行距離が増えるほど、必要な整備も増えて車検の費用も高くなる傾向があります。そのため車検の時期を迎える前に車を買い替えて、車検代を新しい車の購入費用に回すケースは少なくありません。
一定の走行距離を超えた
一定の走行距離を超えたときも、車の買い替えを検討するタイミングです。車の部品は、走行距離が増えるほど劣化が進みます。具体的には、タイミングベルトやウォーターポンプ、ショックアブソーバー、ブレーキパッド、ベルト類、オルタネーターなど、多くの消耗部品は交換が必要になります。
また、走行距離が多くなるとメーカーの保証が切れてしまい、修理にお金がかかることもあります。そのため、10万キロなど一定の走行距離を超えるタイミングで買い替えを検討するケースがあります。
ライフスタイルが変わった
車の使い方や家族構成、通勤状況、趣味などが変わったときも、車の買い替えを検討するタイミングとして多いケースです。例えば次のようなライフスタイルの変化が、買い替えのきっかけとなります。
・子どもが生まれるなど家族が増えたのでミニバンに乗り換える
・転勤で通勤距離が伸びたので燃費のよい車に乗り換える
・キャンプが好きになって荷物がたくさん積める車に乗り換える
・子どもが独立したので小さい車に乗り換える
車を処分する方法と手続き

車を処分するには、いくつかの方法があります。車の状態や処分する手間や費用に合わせて、最適の方法を選びましょう。ここでは、主な処分方法と手続きの流れを解説します
中古車買取店に売却する
車を処分する方法の一つが、中古車買取店に売却する方法です。車によって異なりますが、数十万円~数百万円で売却できて現金を自由に使えます。特に中古車市場で人気の高い車や状態がよい車は、高額な査定金額を期待できます。
中古車買取店に売却する際の流れは以下のとおりです。
買取店を決める
車の買取価格は、買取店によって大きく異なるケースがあります。より高額で売却するには買取店を選ぶことが重要です。複数の買取店を比較することで、より高い金額での売却を期待できます。
また、入金の遅れや後から減額されるなどのトラブルを避けるためにも、査定額だけではなく信頼できる買取店を選びましょう。
査定をしてもらう
買取店を決めたら、査定の予約をします。査定の方法には、買取店に車を持っていく「持ち込み査定」と買取店に自宅まで来てもらう「出張査定」があります。「出張査定」は買取店に行く時間がない忙しい方にとって便利な方法ですが、すべての買取店が対応しているわけではないので、事前に確認しましょう。
「持ち込み査定」の場合、ほとんどの買取店では予約なしでも査定を受け付けていますが、混雑しているときには待ち時間が長くなることがあるので、予約するのがおすすめです。
売買契約を結び車を引き渡す
査定が終わって買取価格に納得したら、売買契約を結びます。なお、査定額はその場で提示されますが、その日のうちに売却を決める必要はありません。複数の買取店で査定を受けて、その中からより高い金額を提示したお店を選びましょう。
売買契約が完了したら、車を引き渡す前に車内に忘れ物がないか、カーナビに登録されている個人情報が削除されているかなどを確認しましょう。売買契約と車の引き渡しが済んだら、買取店から売買金が支払われます。
下取りに出す
下取りとは、新たに車を購入する際に、現在乗っている車に値段をつけて引き取ってもらうことです。下取りの場合は、購入する車の代金に充当されるため手元に現金が入ることはありませんが、新たな車の購入と車の処分が同じ場所でできるため、手間や時間が省けるというメリットがあります。
ただし、下取りに出す場合は買取と比較すると金額が低くなる場合が多いので注意が必要です。また、ディーラーによっては査定料が必要な場合や、廃車の場合には廃車費用を請求されることもあります。
知り合いに譲渡する
乗らない車を処分する方法としては、親戚や友人、知人への譲渡(売却)もあります。個人間で譲渡する場合は、買取店やディーラーなどを介さないため手数料がかからないのが大きなメリットです。
一方で、契約書の作成や名義変更の手続きなどは自分でする必要があり、代金の支払いなどさまざまなトラブルが発生するリスクがあるため、慎重に手続きを進める必要があります。
個人売買する
最近は、フリマサイトやネットオークションで車を個人売買するケースもあります。知り合いに譲渡するケースと同様に、業者を介して売買するときと比べて諸経費や手数料などを抑えられるメリットがあります。
ただし、売買時の手続きを自分でしなければならないため、手間や時間がかかります。また、個人間の契約になるためトラブルとなりやすい上、トラブルになった場合は当事者間で解決しなければなりません。
廃車にする
売却が難しい状態の車は、廃車にする方法があります。車を廃車にするには、一時抹消登録や永久抹消登録の手続きが必要です。手続きは自分で行うこともできますが、廃車専門の業者などに依頼するケースがほとんどです。
こうした廃車専門の業者は、車全体としては価値がなくても、パーツごとに値段をつけて買い取ってくれることもあります。
車を処分する際に必要な書類
買取や下取り、譲渡、個人売却、廃車などの方法で車を処分する際には、以下のような書類が必要です。処分を検討する際には、書類がそろっているか事前に確認しておきましょう。
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普通自動車を売却・下取りに出す場合に必要な書類 ・自動車検査証(車検証) ・自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証明書) ・自動車税納税証明 ・自動車リサイクル券 ・実印 ・印鑑証明 |
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軽自動車を売却・下取りに出す場合に必要な書類 ・自動車検査証(車検証) ・自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証明書) ・軽自動車税納税証明 ・自動車リサイクル券 |
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普通自動車を廃車にする際に必要な書類(永久抹消・一時抹消で異なる) ・自動車検査証(車検証) ・所有者の印鑑証明 ・委任状(所有者の実印を押したもの) ・永久抹消登録申請書または一時抹消登録申請書 ・手数料納付書 ・自動車税(環境性能割・種別割)申告書(地域によっては不要) ・ナンバープレート(2枚) ・使用済自動車引取証明書(永久抹消の場合) |
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軽自動車を廃車にする際に必要な書類(解体返納・自動車検査証返納で異なる) ・自動車検査証(車検証) ・自動車検査証返納届出書(及び解体届出書) ・軽自動車税(種別割)申告書(地域によっては不要) ・申請依頼書(委任状) ・ナンバープレート(2枚) ・使用済自動車引取証明書(解体返納の場合) |
自動車検査証(車検証)
自動車検査証(車検証)は、車が保安基準を満たしていることを証明する書類です。車検を受けることで交付されます。自動車検査証(車検証)は、運転時に携行することが義務付けられているため、グローブボックスなど車内で保管しているケースがほとんどでしょう。
もし紛失している場合には、普通車なら運輸支局、軽自動車なら軽自動車検査協会で再発行を行う必要があります。
自動車税納税証明
普通車を売却する際には「自動車税(種別割)納税証明書」、軽自動車を売却する場合には「軽自動車税(種別割)納税証明書」が必要です。紛失してしまった場合には、普通車は運輸支局や都道府県の税事務所、軽自動車は税金を納めた市区町村役場の窓口で再発行してもらえます。
自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証明書)
自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証明書)は、自動車やバイク、原付の所有者が必ず加入しなければならない自賠責保険の証書です。通常は、自動車検査証(車検証)と一緒に車内で保管しているケースがほとんどでしょう。もし紛失してしまった場合には、自賠責保険の保険会社で再発行ができます。
自動車リサイクル券
自動車リサイクル券は、車をリサイクル(再資源化)する際に必要な費用を前払いしたことを証明する書類です。自動車リサイクル券は再発行することができませんが、紛失してしまった場合には「自動車リサイクル料金の預託状況」をプリントアウトしたものが証明の代わりとなります。
使用済自動車引取証明書
使用済自動車引取証明書は、リサイクル券のB券のことを指します。使用済自動車引取証明書は、解体する車両を解体業者が引き取ったことを証明する書類です。
関連記事:車を売却する際に必要となる書類は?必須となる書類から売却額アップが見込める書類までアレコレ豆知識
関連記事:廃車ってどうやって行うの?廃車手続きについて紹介します。
車を処分するのにかかる費用の相場
車を処分する際には、どのくらいの費用がかかるのか事前に把握しておくことも大切です。
買取店に売却する際の費用
買取店に売却する場合は、基本的に無料で費用は発生しません。車の状態がよければ高額で売却できる可能性があります。
下取りに出す際の費用
下取りに出す場合は、手続き代行費用などが発生する可能性があります。ディーラーによって異なりますが、相場は7,000~12,000円程度です。中には査定料が加算されるケースもあります。
譲渡する際の費用
個人間で車を譲渡する際には、名義変更の手続きを代行で依頼した場合には費用として5,000~20,000円程度が必要となります。
廃車にする際の費用
車を廃車にする際に発生する費用は、車種や状態で異なります。
廃車手続きの登録にかかる費用(申請手数料)
廃車手続きは、車を処分する際に行う「永久抹消」と車を一時的に長期間使わないときに行う「一時抹消」の2種類があります。
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種類 |
金額 |
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普通車 |
一時抹消登録:収入印紙代350円 永久抹消登録:無料 |
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軽自動車 |
自動車検査証返納届:350円 解体返納の申請手数料:無料 |
手続きを業者に依頼する際には、別途手続き代行費用として10,000~20,000円程度必要です。
解体費用
永久抹消する場合には、解体証明書が必要です。解体証明書は、車をスクラップにしたという証明で、業者に依頼するのが一般的です。費用は依頼する業者によって異なり、相場は0円~3万円と幅があります。買取店や解体業者の中には、パーツを再利用することで、費用を相殺できるため0円で行ってくれるケースがあります。
レッカー料金
車検や自賠責保険が切れている、事故や故障などで車が公道を走ることができない場合には、レッカー料金(陸送費)が発生することがあります。費用は、基本料金に加えて距離によって変わるため、自宅から依頼する業者までの距離が離れている場合は、金額も高くなります。
なお、車検や自賠責保険が切れていても自走可能な場合には、仮ナンバーを付けて臨時的に走行するのが一般的です。その際も手数料や自賠責保険料が必要になります。
関連記事:廃車にかかる費用ってどのくらい?手続き方法までしっかり解説します
車を処分する際の注意点
車を処分する際、場合によっては先に手続きが必要な場合や、処分した後に気をつけなければならない点があります。
車の名義が異なっている場合
車の名義が実際の持ち主と異なっている場合には、先に名義変更(移転登録)の手続きをする必要があります。次のようなケースでは名義が異なっていることが多いので、事前に自動車検査証(車検証)を確認しましょう。
・親など家族の名義になっている
・ローンで購入したためローン会社の名義になっている
家族からの名義変更の手続きは比較的簡単ですが、ローンで購入した場合には、ローンを完済しないと名義変更ができないため注意が必要です。
車の名義人が死亡している
車の名義人が死亡している場合は、勝手に処分することはできません。所有者が死亡した時点で、車は相続人全員の共有財産となります。このようなケースでは原則として、遺産分割協議書によって誰が車を相続するのかを決めてから、改めてその相続人に名義を変更した後に処分の手続きを進めるという流れになります。
また、普通自動車か軽自動車か、車の価値が100万円以下かなどによって手続きの手順や必要書類が異なるので、注意が必要です。
車検切れや自賠責保険未加入の車を処分する場合
車検や自賠責保険が切れている車の場合でも、売却や廃車の手続きは可能です。ただし、車検や自賠責保険が切れている車は、公道を走行することができません。
無車検の状態で公道を走行すると、道路運送車両法違反の「無車検運行」となり、違反点数6点で免許停止処分の対象となります。加えて6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されます。無保険(自賠責保険に加入していない場合)で、公道を走行すると自動車損害賠償保障法の違反となり、違反点数6点、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。
そのため無車検や無保険の車を処分する際には、移動手段を考えるか、あるいは自分で車を移動しないで処分できる方法を検討しましょう。
未納になっている自動車税がある場合
自動車税が未納の状態でも、車を売却や廃車など処分することは可能です。しかし、自動車税が未納だと車検を受けることができません。そのため、売却する際に自動車税が未納の場合は、取引を断られるケースがあります。売却できたとしても査定額から自動車税の分は差し引かれるでしょう。
車を処分したとしても、すでに未納になっている自動車税・軽自動車税は、必ず納付しなければなりません。自動車税を滞納すると、滞納した期間に応じた延滞金が発生するため、当初より金額が大きくなってしまいます。自動車税の未納がある場合は忘れずに納付しましょう。
まとめ
車を処分する方法には、売却・下取り・譲渡・廃車といった方法があり、それぞれの特徴を十分に理解した上で選択することが重要です。それぞれ手続きや費用などが異なるため、車の状態などを総合的に判断して、処分方法を決定しましょう。
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