車のある物語
こんにちは ユーポス外環河内長野店です
前回映画の話になったので、今回も引き続き映画と車の話から始めたいと思います。
車そのものが主題である「ワイルドスピード」や「マッドマックス」等もありますが、
意外に印象に残っているのはさりげなく出ているものだったりします。
S・コッポラの「サムウェア」でジョニー・マルコの乗る黒いフェラーリ360モデナは掛け値なしにかっこいいだけでなく、彼の持つ孤独や不安も車から見えてくるようで不思議です(赤や黄色にしないのがさすがです)。
マイ・ブルーベリー・ナイツという映画では、お金が貯まったら中古車を買うという主人公(ノラ・ジョーンズ)に、アーニーが「ビュイックを買え」と言うシーンがあります。何となく流してしまう場面のようですが、不思議と気になったのを覚えています。そのあたりの含意というものはなかなか日本人にはわからないのかもしれません(考えすぎかもしれませんが)。
小説「ダンス・ダンス・ダンス」では「中古のスバル」が度々登場します。車種も何もなく、ただ「中古のスバル」。海に沈んでいったマセラティとも相まって、作品の重要な要素となっているわけですが、日本人以外にはこれままたなかなか理解しがたいかもしれませんね。
また、「アンダーカレント」という「まるで映画のような」漫画で、探偵の乗る車として「フィアット・パンダ」が出てきます。
タイトルはおそらくビル・エヴァンスのアルバムから来ているものと思われますが、これほどの演出力のある書き手はちょっといない、そう思わせる作品です。その中でパンダはほんの数シーンしか出てきませんが、静かな物語の中にうまく溶け込んでおり、地味ながらいい味を出しています。
同じ作者で「珈琲時間」という作品もあり、こちらも非常におすすめです。
好きな映画や本に出てくる車は何なのか?
そう考えながら二度目を楽しむのも良いと思います。
それではまた
ユーポス 外環河内長野店でした