どんどん重くなる現代の車
こんにちは!ユーポス新堀川伏見店です
最近のクルマはどんどん重くなってきています。
軽自動車でさえ、車両重量が1tにもなるような車種が少なくありません。
こうなると、はたして「軽」と呼んでもいいのかと思いたくなる重量級ぶりです。
たとえば、1970年代~1980年代に若者を中心に人気のあった、
トヨタのセリカやカリーナといった排気量が1600ccクラスのクルマの車両重量が、まさに1t程度でした。
排気量がわずか660ccの軽自動車が、かつての1600ccクラスのクルマと同じ重さになってしまったのです。
いったいなぜ、最近のクルマはこうも重くなってしまったのでしょうか?
また、車重が重くなっているにもかかわらず、現在のクルマは当時のクルマにくらべて速く走れて
燃費もよくなっているのはなぜなのでしょうか?
最近のクルマがこのように重量級になってしまった背景には、安全性能の向上があります。
衝突安全ボディを採用するにあたって、
さまざまな補強により剛性を高めたことで必然的にボディそのものが重くなってしまったわけです。
もちろん、ボディそのものが重くなってしまっただけではなく、
1970年代にはなかった、さまざまな安全装備が現在のクルマには標準で搭載されるようになりました。
急ブレーキ時のタイヤのロックを防止するABSや、エアバッグなどは、
いまやどのクルマにもあたり前のようについています。
また、走行中時の静粛性能や快適性を高めるために、さまざまな防音材や制振剤などがボディの各所に埋め込まれるようになりました。
さらに、クルマに装備されている各パーツの電動化も、重量増の一因となっています。
たとえば、ウインドウもかつてはハンドルを回して人力で開けていましたが、いまやパワーウインドウがあたり前です。
左右のドアミラーも、かつては窓から手を伸ばして手動で動かしていましたが、いまのクルマはボタン操作で自由自在に動かすことが可能です。
また、高級車になると、シートを倒したりスライドさせたりするのも電動です。
さらに、ミニバンなどでは、スライドドアの電動化も常識になりつつあります。
かつて手動で動かしていたものを電動化することによって、その箇所には必ずモーターが必要になります。
いまの国産車には、大小さまざまなモーターを合わせると、50個~150個ものモーターが使われているといわれています。
快適さを求めるあまり、その代償として車がどんどん重くなっていってしまったわけです。
軽いものを動かすよりも、重いものを動かす方がたくさんのガソリンを消費することになるというのは、
容易に想像ができると思います。
つまり、クルマというのは、本来であれば重くなればなるほど燃費が悪くなるわけです。
しかし、技術の進歩というのは恐ろしいもので、最近の重量級のクルマは、
昔の軽量級のクルマにくらべてむしろ燃費がいいのです。
30年ほど前の2000ccクラスのAT車だと、実燃費はせいぜい6km/L~7km/L程度でした。
ところが、最近の2000ccクラスのクルマは、実燃費で普通に10km/L以上は走ってしまいます。
30年前にくらべてはるかに重量級になっているにもかかわらず、燃費はあきらかに向上しているのです。
当時にくらべて、エンジンの燃焼効率が大幅にアップしたことや、
キャブレターに変わるコンピューター制御による燃料噴射装置の装備、ATに変わるCVTの登場などが、
重くなったクルマの燃費を劇的に向上させているわけです。
本当に技術の進歩には驚かされますね。
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