冷房が車の燃費を悪くさせる?~車の空調 その④~
車の空調と燃費の関係について解説してきた本シリーズも、今回で4回目になります。
これまでの記事では、 暖房と燃費の関係を車種別に見てきました。
今回はテーマを切り替え、 冷房(エアコン)使用時の燃費への影響について、 ガソリン車とEV車を比較します。
ガソリン車の冷房の仕組み
ガソリン車の冷房には、 コンプレッサーと呼ばれる装置が使われています。
コンプレッサーは冷媒を圧縮・循環させることで、 車内の熱を外へ逃がし、冷たい空気を作り出します。
この仕組みは、 気体が液体へ変化する際に発生する熱や、 液体が蒸発する際に周囲の熱を奪う性質を利用したものです。
ただし、 冷たい空気は一から作り出す必要があるため、 エンジンの出力を使ってコンプレッサーを回します。
その結果、 ガソリン車では冷房使用時に燃費が低下しやすいという特徴があります。
ガソリン車で冷房を使うと燃費が悪化する理由
ガソリン車の暖房は、 エンジンの廃熱を再利用するため、燃費への影響は限定的です。
一方で冷房は、 エンジンの力を使って新たに冷気を生み出すため、 燃費低下を避けることはできません。
つまり、 ガソリン車ではA/C(冷房)使用=燃費が悪くなる という関係が成り立ちます。
EV車の冷房の仕組み
EV車では、 暖房時にヒートポンプや電気ヒーターが使われます。
冷房については、 ヒートポンプの動作を逆方向にすることで、 冷たい空気を作り出します。
ヒートポンプ非搭載の車両では、 ガソリン車と同様にコンプレッサーが使われるケースもあります。
構造そのものはガソリン車と近いものの、 動力源が電気である点が大きな違いです。
EV車の冷房は燃費(電費)にどれくらい影響するか
EV車の冷房は、 暖房と比べると消費エネルギーが小さい傾向があります。
そのため、 冷房使用による航続距離への影響は、 暖房ほど大きくありません。
夏場の使用においては、 冷房が原因で大幅に走行距離が縮むケースは少ないと考えてよいでしょう。
さらに近年では、 空調制御の最適化により、 走行効率を大きく改善できる技術も進化しています。
ガソリン車とEV車の冷房を比較すると
- ガソリン車:冷房使用時は燃費が下がりやすい
- EV車:冷房による航続距離への影響は比較的軽微
- 暖房とは逆に、EV車のほうが不利になりにくい
冷房に関しては、 EV車のほうがエネルギー効率の面で有利と言えます。
まとめ
- ガソリン車の冷房はエンジン出力を使うため燃費が下がりやすい
- EV車の冷房は暖房ほど電費に影響しない
- 夏場の航続距離に関してはEV車の優位性が出やすい
暖房と冷房では、 車種ごとの得意・不得意が逆転する点が特徴的です。
使用環境や季節を踏まえた車選びが、 満足度の高いカーライフにつながります。
よくある質問(FAQ)
ガソリン車の冷房は必ず燃費が悪くなりますか?
なります。 冷房はエンジン出力を使って冷気を作るため、燃費低下は避けられません。
EV車の冷房は航続距離にどれくらい影響しますか?
暖房ほど大きな影響はありません。 夏場の使用であれば、航続距離への影響は比較的軽微です。
冷房に関してはEV車のほうが有利ですか?
はい。 冷房使用時のエネルギー効率という点では、EV車のほうが有利な傾向があります。
シリーズまとめ / 前:その③ / 次:その⑤(冷房:HV車)






